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3月議会前に京都市と交渉/駐車場や担い手問題を提示/「まちの匠」復活へ 要望が形に

2024年3月5日

 2月14日、京建労本部は京都市交渉を京都市役所本庁舎で開催し、京都市内支部から各代表9人と本部から6人が参加。京都市側からは行財政局や都市計画局から8人が参加しました。
交渉では本部から事前に京都市側に送付していた、要請書に対する回答が担当部局から行われ、回答に対する質問や要望が本部担当者や支部代表から出されました。
京建労が12月に行った公共工事現場実態調査で現場従事者から語られた、設計労務単価以下の手間や駐車場確保、物価上昇などの課題に関しては特に厳しくやり取りが行われ、実際に現場に従事する仲間も発言し、改善を求める場面もありました。
駐車場確保に関する問題点では、数少ないパーキングを早朝から業者間で取りあっている実態を告発。「担い手問題にも発展している」と指摘しました。当局側は「発注者として近辺で確保するように指導はしているが、そういった現場があるなら受注者に何とかするよう伝えたい」と答えました。
南支部を代表して参加した小西さんはCCUSへの現場対応について「大手ゼネコンが受注している民間工事はカードリーダーなど設置している。京都市が発注で地域ゼネコンが受注する工事に関しては、京都市も指導力を持って対応してほしい」と要望。当局側も「発注者として広げていけるよう対応を検討したい」と回答しました。
門川市政のもとで「行財政改革」を理由に取りやめになった「まちの匠」支援事業に関しては、京都中央支部の榊原さんから「いま住宅の耐震化が再注目されている。市民も業者も望む重要な制度。いまこそ復活を」と強く要望しました。
「まちの匠」支援事業はこの間、京建労としても復活を強く要望をしており、2月に行われた京都市長選挙でも「防災都市」の観点から大きな争点となった課題です。
なお2月26日発表の京都市予算案には「まちの匠・ぷらす」として復活案が示されました。3月の京都市議会で議論されます。

「持続可能な建設業」に向けた建設従事者の処遇改善と地域振興に関する要請(抜粋)

1、現場従事者の処遇改善と若者の入職に向けて
①二次以下の下請業者に対して、すべての労働者の適正な賃金を確保すること。資材価格の高騰分の反映と、必要な駐車場の確保とともに費用を含んだ契約とすること。
②賃金水準を引き上げつつ、週休2日などの働き方改革をすすめること。
③京都市公契約条例を改正し、設計労務単価を基準とした賃金の支払いと適正な労働条件の確保を全事業者に義務付けること。
④CCUSの普及・推進をはかること。
2、地域住民の安心・安全とそれを担う地域建設産業の振興について
①物価高騰の影響を受ける建設従事者に対する支援制度を創設・拡充すること。
②住宅リフォームに対する助成制度を拡充すること。とりわけ子育て世帯や若者の定住を促進する助成制度を充実すること。
③地元の中小零細業者が直接工事を受注できる小規模修繕工事登録制度を創設し、小規模業者の受注機会をはかること。
④大地震から住民の命を守る対策として、耐震改修工事に対する補助制度を拡充すること。市民に好評だった「まちの匠」支援事業を復活すること。
⑤災害時の応急仮設木造住宅建設に実績のある全木協と災害協定を締結すること。

【建築ニュース1241号(2024年3月15日付)】

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