2026年2月3日
【秋山健司弁護士】
今回は高市首相が自身の政治とカネの問題、日中外交の失敗、連立を組む維新の会の国保逃れ疑惑などをかわすためか、身勝手な衆議院解散を行ったため、衆議院の解散と首相・総理大臣の権限について語らせていただこうと思います。
日本では「衆議院解散権の行使は首相・総理大臣の専管事項だ」などといわれ、首相が、いつ解散するか自由に決められるという空気が強いです。
その中で今回の高市首相の解散をはじめ、石破氏や安倍氏も、1回700億円もかかるといわれる解散・総選挙を自由気ままにやってきました。しかし国の政治の根本法といわれる日本国憲法では、解散権行使場面に関する規定は、69条の「内閣は衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、十日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない」という条文くらいしかありません。
これによれば、今回は自民・維新で過半数となっている衆議院で高市内閣の不信任を決議するはずがありませんから69条を理由とする解散ではありません。
すると「そもそもこの解散って、憲法違反じゃないの」という疑問も湧きます。国家権力を立法、司法、行政と大別して分立させるという三権分立の原則、かつ国会を「国権の最高機関」と定める憲法41条からしても、憲法が明確に定める場面以外で、行政府たる内閣が立法府のひとつである衆議院を解散させることはおかしいことと思えます。
憲法で衆議院議員の任期は4年とされ、4年かけてじっくり政策を練ってもらうという憲法の意思にも反すると思います(外国では日本ほど、首相が好き勝手に解散できる例はないようです)。
安保法制という憲法9条に明白に反する法律をつくり、執行しようとしている自
民党や、それを煽る維新に憲法を守る意識はそもそもありません。
この機会に憲法を踏みにじり、物価高対策から逃げ出して政治の私物化を追求する高市与党に痛烈な打撃を与え、憲法を立脚点に個人の尊厳(13条)から出発する政治家を多数衆議院に送りこむ必要があります。
私も頑張ります。
【建築ニュース1281号(2026年2月1日・15日付)】