2017年5月17日
関西建設アスベスト京都2陣訴訟は4月24日に第1回期日を迎え、原告団・弁護団が意見陳述を行いました。また各支部からも支援に駆けつけ、参加者全員で口頭弁論を傍聴しました。
原告意見陳述の1人目に立ったのは、故・北村さん(右京・左官)の妻で2陣の共同代表もつとめるせつ子さんです。せつ子さんはじっと裁判長を見つめながら、仕事一筋で生き抜いた勝彦さんの無念を語りました。
せつ子さんは意見陳述の結びに「人は喜びの中で生を受け、多くの人とのかかわりの中で支え、助けあって生きています。誰もが等しく、価値ある尊い命です。それを不条理に奪われていいのでしょうか。苦しむ夫を助けてあげられなかった悲しみは今もなお消えません」と震える声で訴えかけました。
続けて本人原告の長谷さん(伏見・電工)と佐藤さん(乙訓・塗装工)が意見陳述し、生きがいであった仕事や、楽しみにしていた老後の生活を奪い去ったアスベスト災禍の不条理を訴えかけました。
傍聴席では、声を震わせ涙ながらに語る原告たちの深い悲しみに思いを寄せ、涙を流す仲間や自分の胸元を強く握り締めながら原告を見つめている仲間もいました。
法廷は次回期日を7月3日、午後3時からと決めて閉廷。原告団と弁護団、支援者は「新島会館」に場所を移し報告集会を行いました。
報告集会では村山晃弁護団長より訴訟の方向性について「新たな裁判長のもと、原告団は勇気を持って告発し、弁護団は更なる立証を重ね、皆さんは企業の責任を確固たるものにするべく、世論づくりを大運動でやり抜いていただきたい」と示しました。
最後は全員で勝利に向けた団結ガンバローで締めくくりました。
【建築ニュース1101号(2017年5月15日付)】