第48回住宅デー 6月8日(日)
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踏まれるほどに根を強く【第13回】/うで(技能)と頭(技術)そなえた職人育成

2025年11月19日

職業訓練法制定を受け、労働組合として、技能向上と後継者育成の要求に応えていこうと1958年、「全京都建築技能者共同訓練所」を設立。京都府知事認定を受け国や京都府の助成で行ったものです。6月20日の開所式には西山夘三京大教授(当時は助教授)らを特別講師に迎え内外の注目を浴びました。その後、運営は困難に直面し閉鎖しましたが、1969年7月、建築大工について、「うで(技能)と頭(技術)をかねそなえた、新しい時代の建築職人の養成をめざし、修了時には二級技能士・二級建築士に合格できる実力に引き上げる」を訓練目標に掲げて、職業訓練所を再開(その後、「全京都建築高等職業訓練校」と改称)。現在までに476人の卒業生を送り出しています。
1970年には船井分校を開校し、2校体制を維持しましたが、2003年度末をもって閉校。近年は若年入職者の減少もあり、入校生の確保に苦慮していますが、大工の後継者育成のため、懸命の運営を続けています。
1972年、京建労は京都労基局(当時)の指定教習機関となり、労働安全衛生法に基づく「作業主任者技能講習」をスタート。
今日までにのべ2万人以上の修了者を輩出しており、組合員に限らず建設労働者の資格取得に貢献しています。

2004年には「NPO法人京都府建設技能教習センター」を立ち上げ、作業主任者技能講習と合わせ各種の特別教育など、幅広く安全衛生教育を実施。講師資格を有する組合員の協力のもと、業界の期待に応え続けています。

住宅デーは、全建総連の地元の職人への仕事確保の運動・町場の職域を守る運動として1978年から実施されたものです。全国的に住販メーカーが町場の新築や、増改築工事にまで進出をはじめてきた頃でした。
京建労も同年6月25日に、17支部230人が参加して、住宅相談や小修繕、独居老人・福祉施設・学校などの修繕の奉仕活動や、網戸の張替え、包丁研ぎなどを行いました。以来、住宅デーは、建設省(国土交通省)や京都府・府内市町村などの後援も得て継承され、2025年6月8日の開催で48回を重ねました。
阪神・淡路大震災以降は、住宅の耐震診断活動を行うなど内容も豊かになり、地域住民から待たれるとりくみになっています。

【建築ニュース1278号(2025年12月1日付)】

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