第47回住宅デー 6月9日(日)
第47回住宅デー 6月9日(日)

Web建築ニュース

いらかの波 No.1242

2024年3月18日

1989年。この年は元号が昭和から平成に変わり、消費税が初めて導入された。導入当時の税率は3%でその後5%、8%と引き上げられ、現在は食料品のような軽減税率対象の商品を除き、税率10%が適用されている▼1989年当時の日本経済は景気拡大が続き、好景気に沸いていた。いわゆるバブル景気だ。力強い消費に支えられて、物価上昇率の年間平均は2・4%だった。2023年の平均は3・1%とバブル期を上まわるが、原材料高と円安による輸入物価の上昇が家計に重くのしかかっている現状▼バブル期当時の平均年収は402万円に対して、2022年は457万円。30年以上を経て55万円しかふえていない。バブル期には年5%を超えていた賃上げ率も今は見る影もなくなった。基本給を底上げする「ベースアップ」に関しても、引き上げをしない「ベアゼロ」が当然の時期も長く続いた▼近年の春闘を見てみると、2023年の賃上げ率は3・6%まで回復したようだが、それは一部の大企業正社員の話。その下請企業や私たち中小零細企業までは、賃上げの流れはめぐってこない。上がらない賃金に、重くのしかかる消費税10%。せめて消費税がなかったらと思う3月だ。(剛)

【建築ニュース1242号(2024年4月1日付)】

最新記事

カテゴリー

月別

一覧に戻る

特集

  • 京建労住宅デー
  • 若者に魅力ある建設産業に