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いらかの波 No.1202

2022年4月15日

春到来。期待に胸膨らませ、ちょっぴり不安にさいなまれていたあの頃が懐かしい。「初志貫徹」とは程遠い人生になったことは確信している。でも生きる生業として続けてこられたことに感謝しようと思う▼「働き方」という言葉には、違和感を覚えるが、それだけ生き方が多様になったということだろう。「就職氷河期」という言葉が話題になった時代もあるが、「働き方」は人それぞれ、他人があれこれと強要することはしてはいけない▼「後継者不足」「人手不足」は建設業に限った話ではない。全産業共通の課題だと思う。仕事、地域、家族などで自分たちの将来を想像しながら、議論をしていかなければと私自身も思っている。生業でいえば働き方改革が「働かせ方改革」になっていては本末転倒。労使双方で展望を持った議論を建設業でも行っていただきたい▼新型コロナで私たちの行動に制限がかかって2年が経過した。他産業では「在宅勤務」や「オンライン」などが主流になりつつある。コロナ以前に春を彩った大きな期待と少しの不安。春に羽ばたく若者たちにはコロナ禍で、期待より不安の方が大きな社会になってしまったかもしれない。若者にはぜひ自身が輝く「働き方」を実現してほしい。(刈)

【建築ニュース1202号(2022年5月1日付)】

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