2025年11月19日
学生時代、とあるジャンルのゲームにのめり込み、ゲームセンターに出入りする日々を送っていた。時を経て、コロナ禍。自宅の時間がふえたこともあり、オンラインでふたたびゲームを楽しむこととした▼今ではSNSを通じて上級者の技をすぐにラーニングできる時代。年齢問わず同じ楽しみを見ず知らずの人と共有したり、教えあったりすることもできた。まさかこの年で「友達」がふえるとは思ってもみなかった。「ツール(道具)」の進歩のおかげで、私の生活は豊かになった▼最近はAI(人工知能)が生活にも馴染み、さまざまシーンでサポートをしてくれる。ただしこれらは全て「ツール」であることを忘れてはいけない。例えば「調べる」という任務では、「ネット上」にあるものからの情報をまとめるだけであり、文献や新聞のすべてからの判断は生成AIではいまだできない。当然だがネットの情報に虚偽があればAIも間違うのだ▼それをあたかも真実のように思い込んでしまうと、いつか大きな間違いを踏む。日頃、技能者として「ツール」とともにある組合の仲間であれば、その意味は容易にわかるはず。道具を使うのも、判断するのも私たち個人であることを忘れてはいけない。(熟)
【建築ニュース1278号(2025年12月1日付)】