2022年9月2日
原水爆禁止2022年世界大会は「被爆者とともに、核兵器のない平和で公正な世界を~人類と地球の未来のために」をテーマに開催され、京建労代表団としてメイン会場となる広島大会(8月4日~6日)に参加しました。4日の「開会総会」には1200人が参加。同所での「国際会議」に参加した後、夕方に京都代表団が再集合して、5日の分科会についての会議を行いました。
6日の「ヒロシマデー集会」で採択された「広島宣言」は「今後の帰趨を決するのは諸国民の世論と運動である」と、世界から核兵器をなくす行動に立ち上がるようによびかけました。
また、全建総連と広島建労の共催で「原爆犠牲建設労働者・職人之碑」前で行われた「第34回慰霊祭」は8月5日に開催され代表が参加して「名水」と「折り鶴」を献納しました。
【京都中央・酒井さん】
私は、今回原水爆禁止大会に初めて参加しました。
海外では戦争が続いています。さらにロシアにおいてはウクライナに侵略行為をしているだけではなく、核兵器の使用までをもちらつかせています。唯一の被爆国の日本はこのことを放置していてはいけないと思います。ミサイル兵器や爆弾の使用も本来許すべきではありません。しかし、核兵器は、次の世代までをも苦しめる最低最悪の兵器だからです。
被爆者の方は原爆を落とされてから77年間苦しめられています。そしてこれからの人生も未来永劫苦しめられるのです。「核兵器」、そんなものは、私たちの世代でなくし、次の世代の子どもたちに少しでも平和な世界を残していきたい。そんな当たり前のことを考えさせられる時代なんだということを悲観した3日間でした。
【宇治・柏木さん】
一瞬で何万、何十万という人間の命を奪い、かろうじて生き延びたとしても後遺症や差別・偏見といった苦しみを与え続ける核兵器を世界から一掃し、二度と同じことを繰り返してはいけないという思いを新たにしました。
被爆者の方が投下直後に実際に目にしたもの、体験したことをせきららに語られた内容は、心を揺さぶられる本当に重い言葉でした。思い出すことすら苦しいであろう記憶をよびおこしながら、「被爆者が味わった地獄の苦しみを、もう世界の誰にも味わわせてはならない」という思いで核廃絶を訴え続ける姿勢に心を打たれました。
平和記念式典では、原爆が投下された8時15分には黙とうを捧げました。
原爆投下から77年が経ち、被爆者自身の口から直接、当時のようすを聞くことができなくなる時代をもうすぐ迎えることになりますが、風化させてしまったとき、再び核兵器の悲劇に見舞われるのだという危機感をもって、核兵器の廃絶に向けた運動にとりくんでいかなければならないと感じました。
【建築ニュース1210号(2022年9月15日付)】