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被災地に見た組織力 数の力と技術の力/豪雨被害の熊本に木造仮設住宅612戸

2021年1月3日

 「一日も早く被災者に住まいをと、猛暑のなか献身的に奮闘する全建総連の仲間の姿と心意気に元請工務店や現場監督も心をうたれ、今後につながる大きな信頼を築くことができました」。この言葉は、熊本県建築労働組合執行委員長・木村正さんから届いた「お礼状」の一文です。
この豪雨災害は、とりわけ熊本県南部で甚大な被害(県内全壊1476棟・半壊3057棟)が発生。球磨川の氾濫で被害の集中した、「九州の小京都」とよばれる人吉市の建設現場に、京建労の7人(左京・寺崎さん、右京・南井さん、伏見・辻さん、伏見・桐木さん、醍醐・高瀬さん、洛南・松江さん、奥丹後・岡田さん)が従事しました。人吉市に隣接する球磨村が自身の故郷である、松江さんにお話を聞きました。

故郷球磨村で仮設建設/職人集団のすごさ感じた

【洛南・松江さん】
私の故郷は、熊本県球磨村の一勝地という地域です。建設現場に行く前に地元を見てまわりましたが、物凄い被害でした。昔から知っている人や、同級生の実家などにも被害があったり、人が流されてしまうのを見た話を聞いたりと、いたたまれないものでした。
この木造仮設住宅は、材料も良いものを使っていますし、「これが本当に仮設か」と思うような建物です。
今回、熊本での作業経験を通して、「意義に熱く団結する職人集団の凄さ」を感じることができました。私は地域の出身ということもあって、特別な思いになったと思います。
京都の仲間も力を合わせて頑張れたと思います。私は実家に寝泊まりするようになったのですが、みなさんは同じホテルで生活もするし交流もして仲良く働ける環境だと思います。他県から来ている職人とも団結できますし、「一緒に一つのものをやりとげた」という経験としても、貴重な機会だったと思います。
 現地に住む妹の話を聞いても、雨音以外には何も聞こえないくらいの猛烈な雨が、何時間も降り続けたといいます。全国どの地域でもそんな雨が降れば被害が出るでしょう。
京都で大災害がおこった場合には、京都の仲間が大人数で主力にならなければ。自分は69歳になり今回が最後かと思いますが、京都府との災害協定に登録する仲間がふえてほしいと思います。
被災現地の職人さんは、逆に地元の要望で修繕などに大忙しになるようすですから、被災地近くの人がたくさん参加することを想定しておかなければいけません。
ノミ・カンナも使いますが、建売りで仕事をしている人も在来工法を触っている人ならできますから、まずは多くの大工さんが登録をしてほしいですね。
全建総連の持つ力は凄い。他にできる組織は無い。62万人の数の力と、何よりそれが職人の技術を集めているという凄さです。

【建築ニュース1175号(2021年1月1日・15日付)】

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