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ご存知ですかインボイス制度/ご相談はまず京建労へ

2022年1月3日

Qインボイス制度って何?

A.インボイス制度の日本語名は「適格請求書等保存方式」といいます。課税業者が税務署に登録番号を申請し、税務署が発行する登録番号など6項目を記載した伝票(インボイス)をもとに、消費税の納税額を計算する仕組みです。実施されるのは2023年10月1日からで、以降はインボイス以外の伝票は課税仕入として認められなくなります。つまりインボイス発行業者ではない会社や事業主との取引は、消費税分を自己負担しなければいけないことになります。またインボイス発行業者となれば必然的に消費税課税業者となるのも大きな特徴です。

 

一人親方は事業存続の危機も

京建労には現在1万7645人の仲間が加入しています。その中で一人親方は36・0%(6357人)にも及び、3人に1人以上の割合で組合とともに建設産業を支えています。その一人親方がインボイス制度導入で、事業存続の危機を迎える可能性があります。
Q&Aにもありますが応援や外注として現場に従事する場合、発注元の多くは課税事業所であるため、従事する側はインボイス制度の登録が発注元から求められることがあります。これまで日当計算などの「手間請」で従事していた仲間であっても、同制度に登録すると消費税を申告し支払わなければなりません。
例えば年間の収入合計が500万円で経費(課税仕入)が150万円の場合は、10%の消費税で納税額は35万円となります。およそ1ヵ月分の収入を納税することとなります。
発注者側の立場で見れば、いつも応援や外注として来てくれている一人親方を従事しつづけてもらうためには、前述のような課税事業者になってもらい、これまで通り外注費を課税仕入として計上するか、免税事業者のままで課税仕入れから外すかの選択を迫られます。後者の場合は課税仕入に入りませんので、発注者側の納税額は増額となります。
同制度の導入は建設現場に大きな分断を生む可能性を秘めています。一人親方、発注者とも税負担による経営難に落ち込む要素を含んでおり、登録に関しては熟慮して判断をする必要があります。

Q導入の狙いは?

消費税には課税売り上げに応じて申告を免除する「免税点(1000万円以下)」が設けられています。今回のインボイス制度導入を通じて、実質的に免税点をなくしてしまう狙いがあります。免税点を無効化するわけですから、一番打撃を受けるのは課税売り上げ1000万円以下の零細業者です。政府は儲けをため込む大企業への課税ではなく、零細業者からの徴税という選択をしたわけです。まさに不公平税制の極みであり、対策をとりながらも中止の声をあげていかなければなりません。

社会問題化し制度中止へ

2021年12月5日開催の税金活動者会議で、元青山学院大学招聘教授で税理士の岡田さんの講演が行われました。一部を抜粋して紹介します。
【税理士・岡田さん】
このインボイス制度の影響は非常に広範囲に及びます。現段階で課税売上1000万円以下の免税業者は500万者もおり、課税されている業者300万者よりも多いのです。そういった点では全国各地で混乱を招くのは必至であり、働く現場で話題にして社会問題化する必要があります。
建設現場の免税業者の多くは一人親方だと想像できます。一人親方が課税事業者になるというのは、ただ消費税を納めればいいだけではなくて、インボイスに基づいて証拠資料や帳簿の保存が求められます。免税業者を選択するのであれば、取引先からは消費税を抜かれた額を支払われるわけで、収入は減ります。
対応は組合にしっかり相談の上、取引先との協議をおすすめします。何よりも制度中止と、8%以下への減税を求める運動展開が重要です。

【建築ニュース1196号(2022年1月1日・15日合併号)】

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