第48回住宅デー 6月8日(日)
第48回住宅デー 6月8日(日)

アスベスト闘争

地裁へ79人 関西建設アスベスト京都3陣訴訟/喫煙理由の減額など論外

2025年10月6日

 9月19日午後、関西建設アスベスト京都3陣訴訟第19回期日が京都地方裁判所で行われ、支援者など79人が参加しました。この日の期日では原告と被告双方から、損害に関する比率などについてプレゼンテーションが行われました。
まず原告側から請求慰謝料額とその責任割合について諸富弁護士からプレゼンが行われました。
被告企業らの責任割合について、被災者の就労期間と被告企業らの責任期間の関係などについて解説。また喫煙による減額については、「喫煙歴のある肺がん患者であったとしても労災認定を受けている以上、アスベストのばく露と肺がん発症との因果関係は認められる。被告企業には故意に等しい過失があることからすれば、喫煙を理由に損害額を減額することは公平の見地から許されない」と、強く主張しました。
続いて被告側からの主張は㈱A&Aマテリアル、㈱ノザワ、ニチアス㈱の3社から行われました。3社とも喫煙による減額を主張し、㈱ノザワの代理人は「喫煙者においては50%の減額が妥当」と主張しました。
期日終了後に弁護士会館に場所を移して行われた報告集会では、諸富弁護士から双方のプレゼンに関する解説が行われました。続いて福山弁護団事務局長から首都圏訴訟や大阪訴訟で交わされた和解に関する解説と、本訴訟の進行について報告が行われました。

犠牲もいとわぬ社会体質の犠牲

最後に支援者を代表して村瀬書記長があいさつ。先日、NHKの番組で1986年に京建労が発信した「アスベスト全廃決議」のようすが登場したことを紹介し、「私たちの仲間は高度経済成長の犠牲になったのではなく、犠牲もいとわず前進する社会体質の犠牲となったといえます。毒性を認識しながらも流通させた建材企業は最たるものです。なんとしても建材企業から謝罪と補償を勝ちとろう」と訴えかけました。

【建築ニュース1275号(2025年10月15日付)】

最新記事

月別

一覧に戻る

特集

  • 京建労住宅デー
  • 若者に魅力ある建設産業に