2021年6月3日
5月17日に出された最高裁判決では、京都1陣訴訟のほかに首都圏訴訟の東京1陣と神奈川1陣、大阪1陣の判決も出されました。
その後、原告団と弁護団、支援者は場所を移して報告集会を行い、喜びと感謝の思いをそれぞれに語りました。
2020年12月の東京1陣、1月の京都1陣などで出されていた「国と建材メーカーの上告不受理」の敗訴決定に基づき、与党でもプロジェクトチームを発足させ、和解と救済制度づくりをすすめてきました。
菅首相からの謝罪の後は、田村厚労大臣と面談を行い、和解金などの基本合意書の調印式もあわせて行われました。
17日の判決から18日の首相との面談、調印式に参加した遺族原告の義経さんに心境などをうかがいました。
【義経さん】
風雨が降りしきる中、最高裁前で出された旗には「屋外工救済」の文字はなく、本当にショックでした。木村さんの気持ちになれば、バンザイはできませんでした。
ただ報告集会で野党議員が「屋外従事者を救済するのは政治の仕事」と制度創設へ、奮闘を約束してくれたことで少し私も救われた気分でした。
首相官邸の広間で菅首相から謝罪を受けました。「なぜここまで長引かせたのか」と亡くなった夫や仲間たちの顔が浮かびました。
そして何よりも田村厚労大臣と結んだ基本合意書の調印式では、具体的な救済が記されており「これで若い人たちのために健全な建設業を提供できる」と喜びが沸き上がり、自然と涙が流れました。
【建築ニュース1184号(2021年6月15日付)】