2023年12月6日
11月17日、京都市中京区の京都地方裁判所の101号大法廷で、関西建設アスベスト京都3陣訴訟の第8回期日が行われ、京都府内各地から94人の仲間が支援行動に駆けつけました。
今回の期日では、4月9日に悪性胸膜中皮腫が原因で亡くなった千賀さん(電工・享年69歳)の遺族原告に対する尋問が行われ、妻の美代子さんが弁護士からの質問に答えました。
大法廷は今回も支援者で満席となり、美代子さんが尋問で語る亡き夫の無念の思いと早期解決を求める願いを語ったときには、大きくうなずく支援者もいました。
美代子さんは生前の千賀さんについて「とてもまじめで家族思いな人でした。1月に尋問が予定されていましたが、体調の悪化で延期になったときには『出廷できんけどどうしたらいいかな』と話し、本人は亡くなる前までこの裁判に参加し、自分の思いを伝えるつもりでした」と話し、志半ばで亡くなった故人の無念を裁判長に訴えました。
また遺族原告として裁判に参加した理由については「私と2人の子どもたちで夫の意思を引き継ぐことにしました。この裁判の結果を見届けることが、夫の思いに寄り添うことだと思うからです」と涙をぬぐいながらも原告席にいるお子さんたちに視線を送っていました。
今回は弁護側からの尋問のみで、被告側からの質問はありませんでした。
尋問終了後は場所を上京区の鴨沂会館に移し、報告集会が行われました。原告からのひとこととして、千賀さんの娘さんと息子さんから「裁判に原告として参加することになって不安もありましたが、これほど多くの人たちが支えてくれるんだと知り、本当に心強かったです。ありがとうございました」とあいさつがあり、支援者からも大きな拍手がおくられました。
組合からの行動提起では2024年1月15日の次回期日の案内と、広がりを見せる府内自治体での意見書採択運動に関する報告が行われました。
最後に本部労働対策部の堀内執行委員の発声で団結ガンバロウの唱和が行われ、今回の3陣第8回期日行動を締めくくりました。
【建築ニュース1237号(2023年12月15日付)】