

2025年6月17日
5月27日に大阪市北区の大阪高等裁判所で、関西建設アスベスト京都2陣訴訟控訴審の第5回期日が開催されました。多くの仲間が見守る中、審理は結審を迎え、裁判所から判決日が10月30日に指定されました。
事前に結審が予想されていたことから当日は、多数の通行人・車が行き交う淀屋橋で大街頭宣伝を実施。参加した105人もの仲間がチラシを配布したり、メッセージが書かれたボードをかかげて通行人にアピールしました。
通行人からは「アスベスト問題は終わっていると思っていた。アスベストが使用されている古い船の改修工事に自分もたずさわることがある。アスベスト被害が救済されるよう、がんばってください」との声も寄せられました。
その後の期日では2陣訴訟原告団共同代表の北村さんが「2017年の提訴からすでに8年以上の月日が経ちました。これ以上、建材メーカーの責任のがれの裁判が続くのは、被害者・遺族として本当に耐え難い。被害者・遺族のいのちあるうちに、建材メーカーは、和解のテーブルにつき、『早期の全面解決』に向けて動いてくださいますよう心からお願いします」と陳述。さらに第1審判決(2023年3月)で不当にも企業責任が認められなかった原告の救済を求めて、弁護団が弁論を行いました。その後事前の予想通り、裁判長は結審を宣言し、判決日を10月30日に指定しました。
期日終了後に行われた報告集会では、福山弁護団事務局長より、期日の内容とあわせて、今後裁判所による和解勧告の可能性がないわけではないことも報告されました。
京建労からも「東京訴訟と大阪訴訟では、すでに和解案が示されており、『建材メーカーは早期解決を』『解体・屋外含めた被害の救済を』求める運動が重要な局面。すでに提起されているチラシを活用した宣伝など、各支部での具体化を」と訴えが行われ、報告集会は終了しました。
【建築ニュース1269号(2025年7月1日付)】