業界を変える

働き続けられる業界へ、声をあげよう

若者が育つ建設産業へ

人手不足にもかかわらず賃金は上がっていません。私たちは、建設業界をとりまく大きなうねりから、仲間の仕事とくらしを守っていかなければなりません。そのカギは、賃金・単価の引き上げを中心とした待遇改善と、地元業者・下請業者の営業を守る運動にあります。

設計労務単価6年連続引き上げ

公共工事の見積りを作る際の賃金の基準となる設計労務単価は、毎年大幅アップを繰り返し、国土交通省は京都府の2018年3月からの労務単価を1日あたり、2012年度と比較して平均5473円引き上げました(32%UP)。また、国は建設労働者の賃金を上げるようゼネコン団体や民間の発注者団体へも要請しました。

私たちの賃金は上がっていない!

しかし京建労の調査(京建労賃金アンケート2017年6月~7月実施、4,136人)では、賃金が上がるどころか、労働者の公共工事、民間工事、両方に従事している平均賃金の推移を昨年比でみると「民間」で447円、「公共」で634円、「両方」では112円といずれも下がっています。設計労務単価がダイレクトに反映するはずの公共工事従事者でも現場労働者の賃上げがされていない実態が明らかになりました。生活でき後継者が育つ賃金の水準には到底至っていません。設計労務単価との比較では、実に賃金の約4割が消えていることになります。
一方で大手ゼネコン上位4社(清水、大成、大林、鹿島)の利益率は55%引き上がる過去最高益を更新。設計労務単価の引き上げで受注単価が上がっているにもかかわらず、それが現場労働者に回らず、大手ゼネコンの利益になっているのです。また、大手ハウスメーカーも軒並み収益を伸ばしています。

“行政の役割を果たせ”京都府に要請行動


2018年2月27日府庁前包囲

京建労では「適正な賃金が労働者に支払われるルールをつくろう」と現場調査を行い、国・自治体や企業に要請を行っています。「設計労務単価が上がっているのだから賃金は上がっているはず」と、私たちの声に一向に耳をかたむけようとしない京都府に対し、今年2月に2年連続となる府庁包囲・個人請願行動にとりくみました。
京都府との交渉では、仲間たちが集めた府発注工事従事者の賃金実態を提示しました。多くの従事者が設計労務単価を下回る実態であることが示された調査を前に担当者も絶句。「賃金が上がっていないと認識した」「話を聞いて骨身にしみた」と言わしめました。しかし明確な改善策は出ず、「努力したい」と話すにとどまりました。
現場の実態を知らせるとともに、府政そのものを変えるよう要求し続けることが重要です。

国も実態を把握

現場や組合からの声を受け、国も調査に乗り出しました。国土交通省が平成29年度に行った実態調査(社会保険加入状況・賃金支払い状況・法定福利費支払い状況)では、「公共・民間発注工事いずれも、法定福利費を十分に受け取れていない」、「下位下請、民間工事ほど法定福利費の受け取りは不十分」、「三次以下の下請企業技能者の賃金が低い傾向」と報告されています。
一方で、国をあげての社会保険加入促進の中で、社会保険加入が飛躍的にすすみました。多くの中小事業主にとって社会保険料の支払いが経済的負担になり、その原資となる法定福利費※の確保が必要不可欠となってきています。
元請・下請双方の建設業団体や行政機関などは、元請企業が下請企業に示す見積条件の中に、「法定福利費を内訳明示した見積書の提出」を明確に記すようになりました。国土交通省のガイドラインにも記載され、京建労も加盟する全建総連の企業交渉では、どのゼネコン・住宅企業も「適正な請求があれば支払う」ことを約束しています。

法定福利費支払い・賃上げを常識に


現場責任者と懇談する調査団

国も実態を認めるようになった今、これまでの運動の甲斐もあって、法定福利費を請求できる状況がつくられてきています。法定福利費の請求運動なくして私たちの労働条件の改善はありえません。法定福利費を「一式」でなく「別枠支給」で見積もり・請求することも含めて、労働者の正当な賃金を求めるたたかいが急務です。
京建労では社会保険に関する組合窓口での相談を随時受け付けています。また、「法定福利費請求セミナー」を開催しています。
仲間の中にはセミナーなどに参加し、請求方法を知り確保できた事例もひろがっています。この新時代を生き抜くためにも「法定福利費」を「別枠」請求・確保していきましょう。

魅力ある建設業界に変えるとき

今、「私たちこそ現場の声」と多数の現場従事者が京建労とともに行動することが求められています。すべての建設労働者や中小事業主が手をとりあうことが必要です。「夢と希望を持って入職できる建設業界にできるかどうか」の分岐点です。
今こそ賃金アップの運動を大きく広げていきましょう。

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特集

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