2020年1月2日
2013年、京建労本部に次世代建設委員会が設置され、現場と組合の中で若い世代とのかかわりに本腰を入れた対策が開始されました。それから7年。今では多くの支部で40代の役員が登場し、運動をとりまくあらゆる角度で「次世代」というワードは欠かせないものとなっています。
2020年は1970年代生まれの仲間が「次世代」とよばれる層の中でも中心的年代となります。彼らは仕事、組合、地域、家族…あらゆるカテゴリーで主役を求められています。団塊ジュニアとよばれ第2次ベビーブームの中で、バブル期の経験浅く、就職氷河期を越えてきた彼らは今、「次世代」にいます。
現代の運動を支えている彼らにとって、京建労はどうみえているのか。宇治支部次世代組織「UJI」を牽引し、地域でも活躍の場を広げているお二人にホンネを語っていただきました。
・WEB限定記事 #2「1970世代×次世代運動」はこちら
・WEB限定記事 #3「1970世代×ベテラン」はこちら
・WEB限定記事 #4「1970世代×組合のこれから」はこちら
編集部 今回は「1970世代×地域」というテーマでお話をいただきたいと思います。まずは「次世代」という層についてうかがいたいのですが。
中村 正直、「次世代」という言葉がピンとこなくて。30代などもっと若い層をさす言葉なのかなと思います。
熊谷 実際、2015年に動き始めた「UJI」も最初は30代後半がメインの世代でしたから、40代になって感覚は違うけれど、カテゴリーとしては僕らは「次世代」の年齢層なのかなとも思います。
編集部 組合で「地域」に代表されるのが分会であると思うのですが、お二人とも分会でも活躍されていると聞きます。経過やきっかけなどはどのようなものでしたか。
熊谷 私は2年前から支部の書記次長で、それまでは六地蔵分会の分会長をしていました。今は担当として地元も含めて2分会を受け持っています。
中村 私は2年前から木幡分会の分会長を。分会役員をやるきっかけは班長です。班長になって分会集会に参加して、会議というか読み合わせと集金するだけでは、もったいないと感じました。仲間にはいろんな思いがあると思うので、もっとディスカッションしたかった。なので「分会長やる」と手を挙げました。
熊谷 支部の会議に参加していて、木幡分会出身の支部役員さんからも手が挙がるようになって。分会でいい話し合いがされているんだなぁと感じています。
中村 若いときは仕事終わりでほっこりしているときに、訪問で「あれ出せ、これ出せ、紹介せぇ」と組合本位の話をされて嫌でした。そんな中「UJI」で熊谷くんと出会い、そして分会役員さんとも出会いを重ねて、班長を引き受けてもいいなと思ったんです。
編集部 地域での活動をするうえで大切にしていることはありますか。
中村 それはやはり分会集会です。月1回、仲間と顔を合わせる大切な機会。しっかりディスカッションしたい。「来てほしい」って自分で伝えるし、流れやつくりも大切にしています。この年になって、地に足つけて「木幡」という場所で生きていく、ちゃんと仲間とつながりたいんです。
熊谷 組合員訪問でのできごとですが、「組合費1年分払うから、関わらんといてくれ」「役なんてボランティアで罰ゲームみたいやん」と言っていた六地蔵の組合員が、訪問を重ねるにつれて地域や子どもの話などで噛み合うようになって、仲良くなった。分会長が決まらなくて途方にくれていたら、「やってもええで」って。あれは嬉しかったですね。
中村 河合さんね。
熊谷 そう河合さん。今は大切な相棒。
編集部 では京建労、ここをもっとこうすれば地域が盛り上がるのではと思うところはありますか。
熊谷 私はやっぱり住宅デーは重要なポイントだと思います。組合が地域に打って出る重要な機会だし、なんといっても地域住民から需要はあると思います。住宅デーに出るようになって、住民からの細やかな要求を聞くようになりました。顔が見えるというだけで、住民の方々は安心される。これは京建労組合員しか解決できない課題だと思うんです。
中村 私は支部がちゃんと分会を支える仕組みづくりをするべきだと考えています。会議のあり方などの交流会、分会集会を巡回するリーダー役員や分会づくり担当の専門部創設など、とにかく分会に人とお金を注入するべきです。やっぱり京建労の重心は分会ですよ。
熊谷 そういう点では支部の三役(五役)の役割と責任は大きいよね。分会にお金を回して組織の底上げも重要です。
中村 分会長はやはり班長のような「役割」とは違うと思うんです。色んなチャレンジが実を結ぶのも時間がかかるので。私は「3ヵ年計画」って感じで支えてもらっています。
熊谷 「次世代」といっても「組合を良くしたい」という思いと熱意はどの世代も共通です。中村さんが最初に「次世代にピンとこない」と言ったのも、「次とか今とかじゃなくて」という意味もあるのかなと思います。自分たちは当事者だという思いは強く持っています。
中村 「京建労はいいなぁ」と思えるのは、いつでも仲間を近くに感じられるところです。熊谷くんもUJIもそして、分会のおっちゃんらも仲間。色んな人がいるのもやっぱり楽しいですね。