第47回住宅デー 6月9日(日)
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次世代インタビュー「建設職人の未来をつくる」

2025年1月3日

 京建労は今、30代や40代の仲間で構成する「次世代建設委員会」とともに、組合のさまざまな課題や良いところを検証し、話しあいをすすめています。2024年秋、次世代の仲間たちが登場する「京建労ポスター」が建設現場でおおいに話題となりました。今の建設現場と組合活動を支える、若い仲間に京建労の良いところと、思い描く建設業の未来について声を聞きました。


テクノロジーの進化で多様性実現

塩見さんは綾部市在住の4代続く工務店として、日々現場で大工の腕をふるっています。「多様性の時代だからこそ」とさまざまな人が建設現場で活躍できる未来を描いています。「京都で一番大きな組合だからこそやるべきことはある」と京建労にも期待を寄せます。

【中丹・塩見さん(中丹・大工・49歳)】
私は4代続く大工の家系として、小さなころから作業場や親のつながりなどで建設業の良さを間近に感じてきました。高校卒業後は建設とは違う分野の専門学校に入学しますが、「仕事をするならば」と職業訓練校で建設の技術を学びなおし、大工として現場に立つ選択をしました。
今、建設現場は空前の人手不足です。ありがたいことに仕事はたくさん声をかけていただいていますが、私の体は一つなのでこなしきれない場合もあります。現場で若い職人さんを見ることも少なくなり、見かけると「珍しいな」と目で追ってしまうほどです。
そういう点では大工職に限らないことですが、今まで現場にはいなかった外国の方や女性なども含めて、さまざまな人たちが建設現場で活躍できるテクノロジーの進化が望まれるのではないかと思います。
そういった点からも京建労は京都の建設業界で一番大きな組合ですから、入職者対策は知恵を出しあい、業界に提言できるような組合になってほしいですね。
京建労はいろんな人と出会える特別な場所です。京建労で学びを深め、困ったことも解決に導いてくれました。これからもおっきな頼れる組合に期待します。

 

家庭と仕事を両立できる産業へ

2歳と5歳のパパとして日夜仕事を頑張る木村さんには、「建設業が普通の就職先として選ばれる産業にする」という大きな夢があります。「この産業が好きだからこそ、京建労と一緒に変えていきたい」と熱意をもって語ってくれました。

【京都中央・木村さん(京都中央・金物工・33歳)】
いま私は縁があって2024年9月から金物工の会社に勤めているのですが、最近まではとび職としてさまざまな現場を毎日飛び回っていました。
建設業というのは世間的にもまだまだ、マイナスイメージが強い産業です。入ってみると夢があって、楽しい仕事なんですが。頑張って働いている人たちもいるので、そういう人たちがイメージによって損をしないように、私も他業種よりも丁寧に、マナーには気を付けて人に接するようにしています。
建設業で働くやんちゃに見える子たちも、実はみんな根はいい子たちばかりです。でもやはり「他者からどう見られるのか」というのも産業の未来を考えた時には大事なことだと思うので、マナーであったり立ち居振る舞いなど、私のできる限りですが伝えるようにしています。
あと普通の就職先として建設業が選ばれるためには、処遇の改善が大切だと思うのです。私も2児の父として感じているのが「休みの確保」と「賃上げ」です。家族とともに過ごす時間の確保が生活や仕事の質を向上させますし、くらしていける賃金が豊かな生活を営む礎になると思います。現代的に家庭と仕事が両立できる建設産業が今、求められていると思います。
私自身、以前独立したときに京建労にはだいぶお世話になりました。支部から積極的に声をかけてもらえるようになって、イベントとか会議とか参加するようになりました。それをきっかけに横のつながりもふえてきました。
人って初めての場所や初めての現場で顔見知りの方がそこにいるだけで、気持ちが違ったりすると思うんです。自分がそうやって京建労に声をかけてもらったように、できるだけ多くの人に声をかけるようにしています。

【建築ニュース1259号(2025年1月1日・15日付)】

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