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木造仮設で住宅建設に親子で従事/仕事の意味考える機会に

2024年10月15日

 能登半島地震における災害復旧支援「石川県での応急仮設木造住宅の建設」に京建労から11人の仲間が従事(のべ493人工)しました。全建総連とJBNでつくる「全木協」が、能登半島地震の被災地に建設した応急仮設木造住宅は現在までに623戸が完成引き渡しされ、珠洲市・大谷小中学校の仮設住宅のみが建設中となっています。
 相楽支部の古長丑雄さんと雄馬さんは、親子で輪島市の鳳至(ふげし)小学校木造仮設住宅の建設に従事。お二人に話を聞きました。


 6月に完成引き渡しを終えた、鳳至小木造仮設住宅建設現場。107戸の建設を終え、従事した仲間たちは京都に戻っています。
この現場で作業を行った、相楽支部の丑雄さん(51)は「自分も若い時に阪神・淡路大震災での仮設住宅の建設に参加して、大工の仕事について考え方が変わるきっかけになった。被災地の現場で何か感じることもあるだろうと思い、息子と能登の仮設住宅建設に行くことにしたんです」と話します。
丑雄さんが営む「建築工房 居心地」で17歳から大工修行を初めて5年半を迎えた長男の雄馬さん(22)は、「もっと若い職人さんも来ているのかと思って行きましたが、年配の方が多かったです。自分と歳が近い大工って数人だけでした。被災地の状況も『まだこんなんか…』と思いました」と振り返ります。
今年の2月に初めてリフォーム工事の現場を任されて仕事に励んでいる雄馬さんは、古長さん一家の4代目の大工です。
父であり師匠でもある丑雄さんは、「ただ単に働いてお金稼ぎをするだけではない、自分の仕事にはどんな意味があるのかと深く考えたのが若い時の神戸での体験でした。被災地での経験だけでなく京建労の交流に参加して若いうちからつながりを広げていくことも大切なこと」と、今回だけでなく活動への参加を後押しします。
雄馬さんは「小学生の時に河原町あたりをデモで歩いた記憶がある」と話し、丑雄さんはまだ小さかった子どもたちと円山集会に参加した思い出も振り返りました。
今回の木造仮設住宅の現場には、京都での仕事を抜けられるゴールデンウイーク期間をすべて返上して参加した大工の古長さん親子。
次男の隼風さん(19)も、この10月に京建労に加入して、親子3人で大工仕事の継承に励んでいます。

【建築ニュース1255号(2024年11月1日付)】

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