

2025年3月17日
2025年3月11日で東日本大震災を起因とする東京電力福島第一原子力発電所の過酷事故から14年を迎えました。放出・拡散された放射性物質の影響で福島県の一部はいまだ避難指示区域となり、多くの人が故郷を追われたままです。過酷事故をおこすと人間の手に負えなくなる原子力発電所は、今すぐすべて廃炉にし、再生可能エネルギーへの転換が必要です。あの事故を忘れないと、3・11を前に京都では2ヵ所で原発ゼロをめざす集会が行われました。
3月8日、午後2時から東山区の円山公園音楽堂で「バイバイ原発3・8きょうと」(主催・同実行委員会)が開催され、1000人の市民が参加しました。
集会の開始を前に東日本大震災で亡くなられた方に対して、参加者全員で1分間の黙とうを捧げました。
主催者を代表してアジェンダ・プロジェクトの藤井悦子さんがあいさつ。続いて脱原発に連帯する政党として日本共産党の倉林明子参議院議員などが参加者に紹介されました。
スペシャルゲストとして沖縄在住の芸人「せやろがいおじさん」が登場。せやろがいおじさんさんはYouTubeを通して、時事ネタをストレートに発信することが話題となり、チャンネル登録者数30万人を超えるほどの人気芸人です。
「私が住む沖縄には原発はありませんが、原発と同じく矛盾の塊である米軍基地があります。国民はない方がいいと思っているのに、利権にまみれたソレは、『ゼロにする』と政府が断言できない存在。原発と米軍基地はまさに日本の闇でしかない」と言い切り、会場からも大きな歓声が沸きました。
スピーチ企画では原発賠償訴訟の原告団も登壇し、日頃の活動とともに、「原発事故によって未来が奪われた人たちのことを忘れないで」と訴えました。
集会終了後は京都市役所前までデモ行進を行い、参加者たちは「バイバイ原発」と書かれたプラカードを掲げて、道行く市民や観光客にアピールしました。
【舞鶴・小松書記】
3月9日に原発ゼロ京都北部アクション2025が舞鶴市西公民館で開催され、200人が参加しました。
集会では「原発より再エネ・省エネで家計、日本経済、地球が良くなる」と題して、東北大学教授の明日香壽川さんによるオンライン講演が行われました。
講演の中で「世界のエネルギー政策は再エネに力をいれている。日本だけ火力と原発に注力。日本のエネルギー政策はガラパゴス化している」と日本の政策の遅れを指摘しました。
また現地報告として、福知山と宮津から再生可能エネルギーや原発ゼロに向けたとりくみの報告がありました。
最後に「原発ゼロの社会を実現しよう」とする集会アピールを全体で採択し、その後会場から西舞鶴駅前までデモ行進を行いました。
【建築ニュース1263号(2025年4月1日付)】