

2025年6月3日
依然としてコメ価格の動向が報道されている。備蓄米が放出されてからも価格や卸業者の苦労などをよく耳にする▼一方で農家では生産に見合った価格だという。どちらの言葉ももっともだ。でもすべてのものの価格が高騰している今、複数の工程を経て流通する以上、それほど価格の変動が期待できるのだろうか。政府はコメの増産を農家に指示したが、農家にも都合がある。そんなに簡単に切り替えられるわけもなく農家にも混乱を与えている。行き当たりばったりの政府に怒りを覚える▼またおコメが高くてなかなか手に入らないという私達は、自分達の収入を見つめていない。収入がふえればコメが買えたかもしれない。私たちは収入を上げようと声をあげているのに全く広がりが見えてこない。私たち労働組合は、労働者が声を上げやすい環境を作り上げて行くことも大切な役目なのだろうと、このコメ騒動を見つめながら自らも振り返る▼7月には参議院選挙がある。この機会にまずは与党の過半数割れをめざして行動し、私たちの声が届く政治の実現へみんなで一緒にできることをしよう。政治への関心はまず身近なことから。今回のコメ騒動の怒りを投票にぶつけてみてはどうだろうか。(政)
【建築ニュース1268号(2025年6月15日付)】