第47回住宅デー 6月9日(日)
第47回住宅デー 6月9日(日)

Web建築ニュース

いらかの波 No.1256

2024年11月7日

「カラフル」。多様性を表す言葉として多く用いられている。私はグラデーションのように並んだ色鉛筆を連想する。個性は一人ひとりが違っていて、それを認め合い尊重し合おうとする世界的な流れ▼一方、カラフルとは到底いえない図柄を見たのが、衆議院選挙での小選挙区当選者を政党別に色分けしたものだった。19議席をも有する大阪府が「維新」で「一色」。比例票を300万票近くも減らす低調な中ですらそうなるか▼得票1位だけが当選する制度が少数意見やマイノリティーを、また、それを代弁する少数政党や議員を議会から遠ざけている。これでは投票行動への関心も高まらない▼選挙区で3~5議席を争った「中選挙区制は良かった」と懐かしむ気はない。狙いをもって変えられた困難な現制度の中でたたかいはある。だからこそ尚更、最大のチャンスに前進した姿を見せられなかった政党は、自己批判に重きを置いて語るべきだ。それが国民の困難と、国の窮状の中で託された一票一票の重さに対する礼儀▼悲壮な思いで「勝ってくれ」=「助けてくれ」と筆圧高く投票用紙を書く人がいる。カラフルな人々が、その時ばかりはそろって黒鉛筆を、強く強く握りしめて書いているのだ。こたえろ。(巧)

【建築ニュース1256号(2024年11月15日付)】

最新記事

カテゴリー

月別

一覧に戻る

特集

  • 京建労住宅デー
  • 若者に魅力ある建設産業に