2023年8月3日
7月入った頃に、「近くの公園に今年初めてセミの脱け殻を見つけた」と長男が言ってきた。そういえば朝から鳴いてたなぁと返事だけしておいた。それから夜になると公園に見に行きたがるので何してるのかと不思議に思っていたが、10日ほどしたある日、帰宅すると近所の子どもたちが長男の虫かごに集まっていた▼地面から出てきたばかりのセミの幼虫を捕まえたらしく、羽化を見ようと虫かごに小さな枝をいれて観察するという。翌朝見ると枝が短かったのか何らかの原因で殻から出る途中で力つきていた。残念なことになり捕まえた息子もしょげていた▼祇園祭の宵々山の日に再び見つけたらしく、今度は傘立てに差した傘に幼虫を捕まらせている。しかも通常より早い20時頃から羽化を始めていた。そこから午前2時頃まで(長男は寝るまで)テレビでしか見たことのないセミの羽化を子どもと観察することができた▼私も直に羽化するところを見たことはなくて、殻を割って白い体で出てきて、少しずつ羽根を伸ばしていき、じっくり体を乾かしていく。一連の流れを見ることができてとても神秘的で生命のたくましさを感じた。子どもの生物好きからこんな感動に出会えて良かったと思った。(人)
【建築ニュース1230号(2023年8月15日・9月1日合併号)】