2024年6月3日
5月17日、関西建設アスベスト京都3陣訴訟の第11回期日が京都地裁で行われました。午後1時京都地裁前集合で行われた傍聴支援行動にも多くの支援者が駆け付けました。
午後2時に開廷となった同期日は、元右京支部の故・中原さん(解体・ハツリ工)の妻であるふぢ子さんが証言に立ち、幸人さんの生前のようすや、闘病の日々、最愛の人を失った苦しい胸の内を裁判長に語りました。
長年、解体・ハツリ工として現場で活躍してきた幸人さんは、2020年ごろから体の変調を訴えはじめ、検査の結果末期の肺がんであることが判明しました。幸人さんは入院による治療を選択しましたが、当時はコロナ禍による規制もあり、ふぢ子さんなど家族は闘病する幸人さんに会えない日々が続きました。
緩和ケア病棟に移ることが決まり、ようやく家族と再会できた幸人さんはひどく痩せていました。それでもふぢ子さんに会った時には「やっと好きなお母さんに会えた」と声をかけ、再会を喜びあいました。幸人さんはその日に容体が急変し、帰らぬ人となりました。
証言の最後にふぢ子さんは「建材企業の皆さんは作業員と遺族が感じた苦痛に向きあってほしい」と訴え、早期の解決を求めました。
【建築ニュース1247号(2024年6月15日付)】