石綿救済法とは?
健康障害と労災認定、石綿救済法 石綿救済法とは?
「石綿による健康被害の救済に関する法律」(2006年3月27日施行)のことで、以下の2つの制度から成り立っています。
①
「救済給付」=「環境曝露」(石綿工場周辺住民や石綿作業に従事した労働者の家族など)や特別加入労災に加入していない中小事業主・一人親方など、石綿による健康被害を受けながら労災補償が受けられない人が給付対象となります。
②
「労災時効給付」=石綿にさらされる業務に従事することにより、労災の認定疾病にかかり、これにより死亡した労働者(または特別加入者)の遺族で、時効(死後5年)により労災の支給がうけられなかった人が給付対象となります。
制度や給付内容について、くわしくはこちらをご覧ください。
①「救済給付」
アスベスト健康被害救済給付の概要
②「労災時効給付」
石綿による健康被害の救済に関する法律の一部を改正する法律
国は「すき間のない救済」といい、同法を制定しました。しかし、内容は「すき間だらけ」で救済から漏れる被害者が続出したため、法改正が行われました(2008年12月施行)が、最小限の改正に止まり、(1)救済給付の対象疾病が中皮腫・肺ガンのみ(石綿肺やびまん性胸膜肥厚など労災認定疾病が対象外)、(2)労災と比較しても圧倒的に低い給付水準、(3)「肺がん」の認定要件が労災保険よりさらに厳しい、など、健康被害の完全補償には未だほど遠い内容です。
この根底には、規制を怠ったことにより今日の石綿被害を招いた反省もなく、また、その責任も認めない国の姿勢があります。2008年5月に、首都圏の建設労働者が、国とアスベスト関連企業を相手取り、「謝れ、償え」と石綿被害の完全補償を求める集団国家賠償訴訟に立ち上がりました。国の不作為を正面から問うこの訴訟の意義は大きく、その動向が注目されます。さらに、大阪・泉南、尼崎などでも国の責任を問う裁判闘争が粘り強く展開されています。京建労も、石綿健康被害者の完全補償に向けて、石綿救済法の抜本改正を求めるなど、全力をあげて運動しています。