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関西建設アスベスト京都2陣訴訟 裁判に勝ち、救済の道つくる 第2回期日で共同代表訴え

2017年8月10日

7月3日、京都地裁101号法廷にて関西建設アスベスト京都2陣訴訟の第2回期日が行われました。2陣訴訟勝利へ、本部や支部より約90人の仲間が支援に駆けつけ、傍聴席を埋め尽くしました。

今回の期日には2陣原告の中村共同代表が意見陳述に立ち、解体・ハツリ工として働き、肺がんによって亡くなった父・三代二さんの無念について訴えました。
中村さんは肺がんと診断されたあとも必死に生きようとたたかった三代二さんの姿を、時おり言葉を詰まらせ震える声で「父が楽しみにしていたのが、孫との生活です。入院中にできる限り外泊許可をもらい、私と妻が看病しながら、父と子どもたちが一緒に過ごせるようにしました。しかしながら父と私たちの夢であった同居は叶わず、2014年9月に息を引きとりました」と話しました。
弁論の最後に中村さんは「この国の人々が使う建造物を建てたのは、私たち建設職人です。現場では私たちの仲間、さまざまな業種の建設職人が、技術に責任を持ちみな一生懸命働いています。しかしアスベスト建材を流通させた国やメーカーは危険性を知りながら、放置し今でも逃げています。建設職人の誇りにかけて私は彼らを許しません」と胸を張り、裁判官に訴えました。
意見陳述終了後、弁護士会館に場所を移して報告集会が行われ、弁論の報告を行った中村さんは「今日の意見陳述は妻と一緒に父といた日々を思い出しながら綴りました。私もじん肺管理区分3と診断され、じん肺・石綿手帳を持っています。妻や子を守るためにも、この裁判で勝って救済の道をつくりたい」と話しました。
また福山和人弁護士から、弁護士が行った意見陳述について「今回の意見陳述では、勝利した1陣判決を出発点にして、後退させることなく被害者救済に資する判決を求める趣旨の意見をのべました」と解説されました。
続いて支援者を代表して宇治支部の百々さんと、綴喜八幡支部の村上さんが訴訟勝利に向けた活動を報告しました。
また会場からは中村さんの奥さんも発言。三代二さんや祐之さんの体を蝕むアスベストと災禍を生んだ国やメーカーに対し怒りを語り、会場からも大きな拍手がおこっていました。

【建築ニュース1106号(2017年8月01日付)】

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