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Web建築ニュース

いらかの波 No.1117

2018年2月26日

長男は高校3年生。春からは大学生となる。ひょんなことから息子と一緒に、私の30年前の卒業アルバムを引っぱり出した。アルバムの中の自分に、長男の年齢が追いついたのかと思うと感慨深い▼当時の私は進学への興味はゼロ。高校進学ですら嫌がり「早く働きたい」と親を困らせた。働くこと・稼ぐことこそが自由への扉だと信じた青年だった。今の息子たちは実に子どもっぽく見える▼卒業アルバムの最後には、寄せ書きのページがある。友人たちが書いてくれた言葉を嬉しく読み返す。自分が書いたアルファベットのメッセージは「To be, to be, Ten made To be」。この、謎の英語に対し、書いた本人が30年後に困らされた。「10の事柄もそれぞれにあるべくしてある」と意訳。もっともらしく哲学的で賢そうだが、随分無理がある▼30年という年月は、自由人だった青年の頭でさえ、えらく固くしたようだ。もう一度息子たちと一緒に、枠にとらわれずに夢をもって生きなければと思う。卒業アルバムの中の18歳の私から、47歳になった私自身へのメッセージは、英語ではなくローマ字だった。「飛べ、飛べ、天まで飛べ」。そんなことも思い出せないとは、つまらない馬鹿になりかけていたようだ。(巧)

【建築ニュース1117号(2018年3月1日付)】

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