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解決求め「関西建設アスベストデー」/原告ら被告企業へ要請行動

2018年8月3日

 関西建設アスベスト訴訟団は7月20日に「裁判の早期解決」と「裁判によらずに被害者救済が可能になる基金制度創設」を求め、「関西建設アスベストデー」にとりくみました。午前と午後に参加者が3隊にわかれて企業要請を行い、ひるに大阪高裁前での宣伝と署名提出を行いました。
早期解決を求めて直接被告企業に訴えるために行っている要請行動には、京都と大阪の原告・支援者が総勢57人参加。京都からは1陣2陣合わせて7人の原告を含めた14人が参加しました。
訪問した被告企業は6社でしたが、高裁で和解勧告を受けていたにもかかわらず、おしなべて「係争中」を理由に具体的な姿勢を明らかにしませんでした。それどころか「詳細は判決後」という発言や、「企業同士で方針検討をしていない」という発言までありました。
参加した原告はそれぞれ自らの悲しみ、胸のうちを語りました。「神島化学工業㈱」で遺族原告の義経さんは「長年にわたる裁判、らちがあかない。私も年齢的に厳しい。早く解決を」と訴え、同じく遺族原告の堀江さんは「主人は息子の結婚も見ずに亡くなった。早く解決してほしい」と訴えました。「㈱ノザワ」での企業要請では、遺族原告の寺前さんが「亡くなった父が震災後のがれきを撤去している若者をみて心配していました。悔しい、悔しいと言って死んでいきました。病気が無ければよりよい余生が過ごせたと思うと私も悔しくてしかたがない」と語り、同じく遺族原告の鷲田さんは「救済に向けた判断を」と訴えました。また「積水化学工業㈱」での要請では遺族原告の北村さんが「会社の人に現状を聞いてほしい。弁護士(代理人)だけでなく会社の方に聞いてほしい。9年もかかっているのに…」と訴えました。
要請行動を行った6社では、何れの企業からも、会社方針の決定に影響力のある会社役員の参加がなく、「役員にこそぜひ聞いてほしい」と、大阪高裁でのダブル判決後となる次回の要請に向けて強く要望しました。
今回の「関西建設アスベストデー」に参加し、病気をおして企業まで足を運んだ被害者本人原告の中尾さんと岡嶋さん。中尾さんは「積水化学工業㈱」への要請で「作ったことは認めている。しかし病気に対して『うちのものとは違うのでは』という話をしているのか。なぜ解決が前にすすまないのか、和解は全然考えていないのか」と訴え、岡嶋さんは「㈱ノザワ」への要請で「大工は企業が売り出す建材を良いものと信じて使ってきた。まさか毒を使っているとは思わない。企業がユーザーに危険性を伝えなかったことは許しがたい。責任を認めてほしい」と語りました。

【建築ニュース1128号(2018年8月15日付・9月1日合併号)】

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