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いらかの波 No.1166

2020年7月6日

私の母方の祖父は大工をしていた。夏になると庭に矢倉を組み、居間の縁側から直接階段を使い昇り降りできた。まるで秘密基地のようであり、従兄弟たちとの絶好の遊び場でもあった。母屋の横には細い通路を挟んで作業小屋があり、不思議な形をした道具も多くあった。その中に入ると不思議な感覚になった▼もう何十年も前のことだが、思い出は遊びのことばかりだ。唯一の手伝いといえば風呂の番だったと思う。祖母と一緒に、薪とモミ殻で沸かすのが日課だった。竈(かまど)で飯を炊くのは得意だった。現在では多くの家庭が「スイッチポン」なのだろう▼文明の発達とともに生活様式も多種多様になり、便利な反面、不便さも感じるのは私だけではないだろう。携帯電話を忘れると、どちらの電話番号も分からずかけることができない。『財布忘れても携帯忘れない』と、そんな思いを持つ人も多いだろう。自宅への電話も難儀する▼新型コロナウイルスの感染拡大により日常生活も制限されるようになった。スポーツ大会も中止や規模の縮小。我慢も強いられるが、こんなことではへこたれない。人間には知恵があり、勇気もある。「ウイルスには負けない」、その気持ちが人間なのだ。(刈)

【建築ニュース1166号(7月15日・8月1日付合併号)】

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