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「もう一度会いたい」/遺族原告が法廷で無念の訴え/アスベスト訴訟2陣京都地裁

2019年6月10日

 5月16日、午後2時開廷で関西建設アスベスト京都2陣訴訟の第12回期日が京都地裁にて行われ、府内各地から88人の仲間が傍聴支援行動に駆けつけました。
遺族原告への尋問はこの日で3回目となり、伏見支部の故・中村三代二さん(ハツリ工・享年72)の遺族で、自身もハツリ工で2陣原告の共同代表もつとめる中村さん(醍醐)と、船井支部の故・塩井信和さん(大工・享年66)の奥さんが法廷に立ち、故人の無念を語りました。
はじめに尋問に立ったのは中村さんで、自身もハツリの仕事に携わる中で仕事の風景や内容を事細かに語りました。尋問の中で「アスベストが流通し続けたせいで、父は無念の死を遂げ、私はじん肺の管理区分3となった。若い従事者はもっと心配だ」と裁判長に訴えました。
また三代二さんが生前楽しみにしていた孫たちとの同居について原告弁護士から尋ねられたときは言葉につまり、胸に手を当てながら搾り出すような声で「死期が近いとわかりながらも『じぃじのお部屋は用意されてるか』とかすれた声で子どもたちに話していた。どれほど悲しかったろうかと今でも思い出すと悔しくてたまらない」と語っていました。
 続いて証言に立った塩井さんは、大工として家族を支えていた信和さんの人柄について、「大工一筋で一生懸命仕事に向き合っていたまじめな人でした」と語りました。
2013年に中皮腫にり患し、手術・転移と壮絶な闘病生活をおくり亡くなった信和さん。塩井さんは「私も仕事が忙しくて夫が好きなドライブに一緒に行けなかったことが本当に悔やまれる。もう一度、夫に会いたい。今でも悲しくてさびしい」と涙ながらに無念を語りました。
尋問終了後は新島会館にて報告集会が行われ、参加者たちは中村さんと塩井さんに激励の言葉をかけていました。また次回期日は7月18日に行われることが報告されました。

【建築ニュース1145号(2019年6月15日付号)】

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