アスベスト闘争

京都3陣訴訟/被害者本人が裁判官に訴え

2023年6月5日

　5月19日午後2時開廷で、関西建設アスベスト京都3陣訴訟の第5回期日が京都地裁で行われ、府内各地から76人の仲間が傍聴支援行動に駆けつけました。
本人尋問では端さん（醍醐・塗装）と宮城さん（京商連会員・電工）が証言に立ち、原告側と被告側、裁判官からの質問に答えました。
塗装工として長年、現場で活躍してきた端さんは2020年2月に肺がんが発覚し、切除手術を行いました。早期発見ということもあり、手術はうまくいったのですが、息切れしやすくなったため、長時間の作業ができなくなりました。
原告側の弁護士からの「アスベスト起因の肺がんと聞いてどう思ったか」という問いに対し、端さんは「なぜ自分がと納得できなかった。国はアスベスト被害の責任を認め謝罪をしたのに、建材メーカーは責任を認めないのかと思う。裁判所にも建材メーカーのこうした横暴を許さない判断を下してほしい」と力強く訴えました。
2人の尋問終了後は弁護士会館に場所を移し、報告集会が行われました。集会では村山弁護団長から今期日と神奈川1陣訴訟の動向（後述）などの解説が行われました。

【建築ニュース1226号（2023年6月15日付）】