アスベスト闘争

最高裁判決後初の京都訴訟期日/国は和解へ 企業も責任を

2021年7月16日

 関西建設アスベスト京都2陣訴訟の第22回期日が、7月1日に京都地裁で開かれ、原告の中村さん(元船井・中村さん遺族)・佐伯さん(元右京・佐伯さん遺族)が弁論に立ちました。閉廷後には弁護士会館で報告集会を開き原告・支援の仲間あわせて36人が参加して、アスベスト被害の根絶に向けて決意を固め合いました。


5月17日に最高裁判決が言い渡されて、京都と同じく神奈川・東京・大阪の約500人の原告に対する、国と石綿含有建材を製造販売した企業の責任が確定しました。
これを受けて菅首相が原告に直接謝罪を行うなどして、6月9日には「特定石綿被害建設業務労働者等に対する給付金等の支給に関する法律」が成立。
その大きな動きの後、初めてとなる京都2陣期日に、2人の遺族原告が法廷で尋問に立ちました。

「夫を返して せめて謝罪して」「被害者を今後出さないよう」

 この日、法廷で証言した中村さんは「主人を奪ったアスベストが憎い。主人を返してほしい。それができないのであれば、せめてきちんと謝罪して責任をとって」と訴えました。
続いて、尋問を受けた佐伯さんは、自身が小学生だった夏休み・冬休みに左官である父の仕事を手伝った際に体験した、現場で舞い上がる粉じんのようすを語るなどして、最後に「いつか一緒に酒を飲みたいと言っていた、孫の成長を見守る機会を失い、生きがいを奪われた。父と同じような被害者を今後出さないように、アスベスト対策の仕組みや資金補助の法整備を確立し、周知徹底していただきたい」と語り、今後も続く可能性が危惧されているアスベスト被害の根絶を強く訴えました。
2021年度から労働対策部の担当となった奥田副委員長があいさつして、この間の亡くなった仲間たちに黙とうを捧げるとともに、「裁判から10年、勝利判決と救済制度を勝ちとってきたが、本日の企業側代理人は当時と変わっていない。いい加減にしろ」と、弁論で未だに「タバコのせいでは?」と原告に質問する相手方弁護士への憤りを語りました。
また、福山和人弁護士から、「国は2陣訴訟についても和解をすすめる」など、進行協議の内容が語られ、国側からは、和解に向けた手続き上の説明があったことが報告されました。

【建築ニュース1187号(2021年8月1日付)】

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