アスベスト闘争

亡くなった原告に「勝ったぞ」/京都2陣で国と和解

2021年10月5日

 京都地裁で係争中の、関西建設アスベスト京都2陣訴訟のうち、一部原告13人(被害者単位では30人中の9人が先行して)について、9月27日に京都地裁208号法廷で被告国との和解期日が開かれて、国との基本合意の内容に基づいた和解が成立しました。

 この日、入廷したのは、原告の岡嶋さん(山科)、堂谷さん(山科)、前川さん(伏見)、畠中さん(電工組合)の4人と弁護団。被告国側は2人の代理人が出席して和解条項の読み上げなどを行いました。
和解条項は、「最高裁判決等をふまえ、被害者及びその遺族である原告らに深くお詫びする」などとする謝罪文から始まり、10年間にわたる原告の命懸けの激しい訴えとは対照的に、静かな法廷で粛々と和解合意が確認されました。
期日を終えた参加者は、京都地裁内にある記者室に場所を移して、記者会見を行い、原告からは3人が参加しテレビ放送局数社・大手新聞各社から取材を受けて、夜にはテレビニュースで放送されるなどしました。
記者会見で弁護団長の村山さんが、「最高裁判決から8ヵ月、国との関係ではまず生存原告の方を中心に順次和解できるように国も言明しています。ただ、企業はまったく動きを示しません」と報告しました。
また、福山弁護団事務局長は「全国的に見ても7割以上の被害者本人原告が亡くなっている。弁論に立たれた翌月には亡くなられてしまうなど、弁護士をやってきてこんな事件は他になかった。背を向ける被告企業には言葉に言い表せない気持ちを感じ続けている」と悔しさをにじませました。
記者会見での原告の発言より一部を紹介します。
【岡嶋さん】
私たち京建労は36年前からアスベストは危険だと動いてきた。1陣の最高裁判決まで10年、2陣も国と和解できた。企業の責任は認められている。早く決着をつけてほしい。組合の仲間と頑張ってきて良かった。
【堂谷さん】
国は(責任を)認めて、あとは企業が認めてくれたら最高に嬉しいです。一日も早く認めてほしいです。
【前川さん】
何人もの原告が亡くなり、「一緒にたたかう」と言っていた父親も亡くなり、とても残念でした。和解が成立し「勝ったぞ」とみんなに言ってやりたい。企業にも勝ったぞと言えるように、まだまだみなさんのお力をお貸しください。

【建築ニュース1191号(2021年10月15日付)】

一覧に戻る

特集

  • 京建労住宅デー
  • 若者に魅力ある建設産業に