アスベスト闘争

九州訴訟高裁判決/国とメーカの責任を断罪/一人親方救済 高裁で4連続

2019年12月5日

 11月11日、福岡高等裁判所にて「九州建設アスベスト訴訟」の判決が出されました。判決内容は、国と企業に賠償を命じ一人親方も救済対象とする勝利判決で、これで国に対しては11回連続での勝利判決となりました。
 京建労からは吉岡委員長と遺族原告の義経さんが支援行動に駆けつけ、勝利判決を九州の仲間とともに喜びあいました。

判決では被害者26人の石綿疾患発症について、その主たる原因となった建材を製造・販売した4社(㈱A&Aマテリアル、㈱ノザワ、ニチアス㈱、ケイミュー㈱)の責任も認めました。
企業責任については、判決で「被告とされていない企業の中に石綿関連疾患の発症に原因を与えた企業が存在する可能性は、損害発生に対する寄与の問題として考慮されることはともかく、被告となった企業の不法行為責任自体を免れさせるものではないというべきである」と指摘しました。
判決で建材メーカーの責任を認めたのは今回のものを含めて、全国2地裁と4高裁で計13社が断罪されています。
 全建総連も本判決に対して13日付で勝野圭司書記長の談話を発表。「一人親方でも国の責任は4回連続で認められた。アスベスト被害に対して国の責任が、もはや疑いのないところとなっていることを示した。国も建材メーカーもこれ以上先延ばしにせず、早期に解決するよう動くべきだ」と求め、全建総連をあげて建設アスベスト被害根絶へ向けた支援に全力をつくすことを明らかにしました。
関西建設アスベスト訴訟の統一本部は、この判決をうけて15日、在阪の被告建材メーカー5社(㈱ノザワ、大建工業㈱、ケイミュー㈱、神島化学工業㈱、㈱クボタ)に対する要請行動を九州建設アスベスト訴訟の原告団・弁護団・支援者とともに80人が参加して行いました。

在阪被告企業に要請行動/責任認めず不誠実対応に怒り

 福岡高裁判決で断罪された㈱ノザワ、ケイミュー㈱と、大建工業㈱、神島化学工業㈱、㈱クボタに要請行動を行いました。
判決で被害者10人への責任が認められた㈱ノザワには34人で要請。九州訴訟の原告からの「主人はノザワの製品を買って使用して59歳で発病した。何も悪いことをしていないのに悔しい。会社のトップに出てきてほしい」「毎回社内で報告するために、やりとりを録音しているが、取締役での検討結果はどうなのか聞かせてほしい」などの声にも企業側は「コメントできない。社内では話をさせていただいている」との回答のみでした。
㈱ノザワの代理人からは「上告する方向で検討している」との発言に参加者の怒りも爆発し「いいかげんに、危険なものを売って広げた社会的な責任を考えるべき。現にいろんなところで使用され、これからも被害が出てくる。検討しないのか」と問い詰める場面もありました。
 何度も事前申し入れを行っている㈱クボタは、今回も交渉を拒否。会社前の門扉は閉ざしたままで警備員を立たせたまま会おうともしませんでした。
アスベスト問題では自社の社員や周辺住民には補償しながら、ユーザーである建設の被害者とは一度たりとも面会しようとせず、被害者救済に背を向け続けています。このことから、今回は大阪本社前とJR尼崎駅前、東京本社前で同時宣伝を行い、㈱クボタの不誠実な態度を国民に対し告発しました。

【建築ニュース1156号(2019年12月15日付)】

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