アスベスト闘争

「息子まで奪わせない」/父、そして夫の無念を遺族が語る/2陣14回期日

2019年10月7日

9月26日、京都地方裁判所にて関西建設アスベスト京都2陣訴訟の第14回期日が行われました。今回の期日でも遺族原告に対する尋問が行われ、故畠中誠さん(享年63・電工)の長男の聡さんと妻の善子さんが尋問に立ちました。

まずはじめに尋問に立ったのは、誠さんとともに電気工事の仕事に就いていた長男の聡さんでした。
聡さんは担当の秋山弁護士の質問に対し、しっかりとした口調で答えていきます。誠さんが電気工事士として歩んできた歴史、作業内容、アスベストを曝露した経過など、現場でも家でも父の姿を見てきた聡さんだからこそ、詳しく丁寧にようすを語っていきました。
秋山弁護士が、誠さんがり患した肺がんに話を移した時、これまで端的に答えていた聡さんは搾り出すような声で誠さんの最期を話し出しました。「父は病気になり、余命2ヵ月と診断されました。入院し1度目の外出は家の玄関が上がれましたが、2度目の外出は酸素ボンベをつけ1段も上がれないくらい弱ってしまいました」と、アスベストによって体が蝕まれていく誠さんのようすを話します。
聡さんは「現場にはまだまだ石綿は眠っている。自分も電工として同じ道を歩むのかと思うと悔しい」とじっと裁判長を見つめました。
続いて妻の善子さんが尋問に立ち、最愛の夫を亡くした無念を涙ながらに語ります。善子さんは「仕事を一生懸命がんばってきた夫。私は国と建材企業を許しません。息子まで奪われるわけにはいかない。必ず解決してほしい」と強く訴えました。

尋問に立った原告と支援者の声

報告集会では尋問に立った遺族原告や、支援者代表として生前に誠さんが加入していた京都府電気工事工業協同組合の仲間からあいさつがありました。
【遺族原告・畠中さん】
今日、国や建材企業を前にしても尋問台に立てたのは、やはり毎回つめかけてくださる皆さんのお陰です。勇気をいただきました。本当にありがとうございます。
【京都府電気工事工業協同組合理事長・内藤さん】
畠中さんのことは他人事ではないと、組合から4人で参加しました。引き続き当組合も解決まで原告を支えていきたいと思います。

【建築ニュース1152号(2019年10月15日付)】

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